キャピタルゲインとは?インカムゲインとの違いや税金についても解説

資産運用の関連用語として「キャピタルゲイン」や「インカムゲイン」という言葉をよく耳にされるかと思います。
それぞれの特徴、メリット・デメリット、また利益が出た際に税金がどのくらいかかるか、といったポイントを、これから資産運用を始められる方にも分かりやすく解説していきます。
キャピタルゲインとは
キャピタルゲインとは「資産を売却した際に得られる利益」のことを指します。
例えば株式投資の場合は、購入した時よりも株価が上がり高く売却できれば、その差益がキャピタルゲインになります。
キャピタルゲインのメリット
- 短期間でリターンを得られる
値上がりのタイミングで売却したり、相場よりも安く買って売却したりすることで、短期間でリターンが得ることが可能です。
例えば、500円で購入した株がすぐに値上がりし1,000円になった場合や、市場相場で1,000万円の価値がある不動産を500万円で購入することができた場合は、売却すれば短いリードタイムで利益を出すことができます。 - ハイリターンが得られる
値上がり幅が大きかったり、相場よりも大幅に安く購入することができたりすれば、大きなリターンを得ることが可能です。
キャピタルゲインの注意点
- 株価暴落のリスク
リーマンショックやコロナ禍といった社会情勢や、企業の不祥事といった要因で株価が暴落し、保有資産の価値が大きく目減りする可能性があります。
こうしたリスクは予測できる場合もありますが、自身でリスクコントロールできない場合も多く、注意が必要です。 - 資産を売却しないと利益が出ない
保有資産の価値が上がり含み益が発生している状態でも、売却をしなければキャピタルゲインを得ることはできません。
流動性の低い金融商品の場合、換金するタイミングによっては狙った利益を出すことが難しい場合もあります。 - 最大55%の税金がかかる
株式等の売却益にかかる税金は「分離課税」のため、売却益に対して一定の税率(315%)で計算されます。
また、不動産の売却益にかかる税金も「分離課税」であり、保有期間の長短に応じて一定の税率(短期:39.63%・長期:20.315%)で計算されます。
一方で、仮想通貨の売却益にかかる税金は「雑所得」に分類され、給与所得等と合算して計算する「総合課税」のため、所得の額に応じて最大で55%の所得税がかかります。
インカムゲインとは
インカムゲインとは「資産を保有している間に得られる利益」のことを指します。
例えば、株式投資の場合は配当が、不動産投資の場合は家賃収入が、それぞれインカムゲインに該当します。
インカムゲインのメリット
- ローリスク
キャピタルゲインの場合は、資産価値の減少により損失が発生するリスクがありますが、インカムゲインの場合は、短期的なリターンは大きくないものの、マイナスに転じることは無いため、長期にわたってローリスクで利益を得ることが可能です。 - 安定した利益
安定的に利益を得ることができるのもインカムゲインの特徴です。
株式の配当は、企業の業績が著しく悪化しない限り定期的に入ってきますし、不動産の家賃収入は、空室が長期間続かない限り定期的に得ることができます。
また、得られたインカムゲインを更に投資に回すことで元本を大きくし、複利で時間をかけて利益を拡大していくことも可能です。
インカムゲインの注意点
- 利回りが低い
インカムゲインのみで大きなリターンを狙うことは難しいです。
高配当の株式でも年利5%程度が目安になるので、元手になる資金の少ない投資初期においては、利益は小さくなります。 - 資産を保有し続けなければならない
資産を手放した時点で配当や家賃収入は発生しなくなるため、長期保有が前提となり、資産の流動性が低くなってしまいます。
そのため、市場の変化に柔軟に対応できず、保有期間中に株価の暴落等によって含み損を抱えるリスクがあります。 - 会社の業績が悪化した場合、配当が廃止になる場合もある
企業の業績が悪化すれば、配当率が下がったり、配当が廃止になったりするというリスクがあります。
また、不動産投資においても、家賃が下がれば利回りが低くなり、空室が続けば収入が減少するリスクがあるため、リスクコントロールが重要になります。
キャピタルゲインとインカムゲイン、どっちがおすすめ?
「投資期間」「リターン」「リスク」をどのバランスで追及するかによって、どちらを狙うのが良いかが異なってきます。
自身の資産ポートフォリオにおいて、キャピタルゲイン狙いの金融商品、インカムゲイン狙いの商品、双方を両立できる商品のそれぞれを、自身の投資志向や向き不向きによって、バランスのとれた比重で組み込んでいくことが重要です。
キャピタルゲインが向いている人
- 株価の変動を常にみられる人
デイトレーダーのように市場の動向をタイムリーに注視することができる、時間的・労力的に余裕のある人に向いています。 - ハイリスクでもハイリターンを得たい人
万が一の場合は大きな損失が出る可能性があることを理解した上で、大きなリターンを狙いたい人に向いています。
インカムゲインが向いている人
- リスクを抑えたい人
定期的・安定的に収入を得ることができるため、リスクを抑えて資産運用したい人に向いています。 - 長期投資を検討している人
投資元本を換金せずに長く運用することで利益が得られるため、長期に渡って投資をしたい、将来大きなリターンを得たい、という人に向いています。 - 日中、株価の変動をチェックできない人
本業の仕事が忙しく市場動向をタイムリーにチェックできない、短期的な値動きに一喜一憂することに対して大きなストレスを感じる、という人に向いています。
【投資の種類別】キャピタルゲインとインカムゲイン
資産運用の種類によって、キャピタルゲインとインカムゲインのどちらを得やすいのか、予想されるリスク、リターンを得るまでにかかる期間などが変わります。種類ごとに、その仕組みやメリット・デメリットを解説していきます。
投資信託
投資家から集めた資金を元に、ファンドが複数の投資先を選択して運用し、その運用益の一部を分配金として受け取ることができるのが投資信託です。
売却によって利益を得ることもできるため、キャピタルゲイン・インカムゲインのどちらも得ることが可能です。
メリット
- 複数の投資先が組み込まれており、種類も豊富(株式・債券・不動産等)なため、1つの投資信託を購入することで分散投資ができます。
- プロが運用するため、投資初心者でも始めやすいです。
デメリット
- 社会情勢の変化等によって元本割れするリスクがあります。
- 購入時や運用期間中に手数料がかかります。
- 短期間で利益を狙うアクティブな投資には向きません。
株式投資
特定の銘柄を選択して株式を購入し、投資先の企業の業績によって配当を受け取ったり、株価が上昇したタイミングで売却することで利益を得たりすることができるのが株式投資です。
こちらも、キャピタルゲイン・インカムゲインのどちらも得ることが可能です。
メリット
- 値動きの大きな銘柄を購入することで、大きな利益を得られる可能性があります。
- 配当や株主優待によって、定期的・安定的に利益を得ることができます。
デメリット
- 社会情勢の変化等によって元本割れするリスクがあります。
- 一定の手元資金が必要です。
金
現物の金貨や延べ棒を購入するのが金投資です。利息や配当が無いため、キャピタルゲインのみが得られる投資商品です。
メリット
- 実物資産で物自体に価値があるので、大幅な損失が発生する可能性が低いです。
- すぐに換金できるため流動性が高いです。
デメリット
- インカムゲインは得られません。
- 値動きが少ないため、大きな利益を得ることが難しいです。
FX
異なる国の通貨の売買を行うのがFXです。
為替変動によって発生する差益がキャピタルゲインに、国ごとの金利差による差益がインカムゲインになります。
メリット:
- 短期間で大きな利益を得られる可能性があります。
- レバレッジ効果で手元資金の何倍もの価格の売買を行うことができます。
デメリット:
- 値動きが激しいため、レバレッジが大きいと損失も大きくなるリスクがあります。
仮想通貨
ビットコインを代表とする、インターネット上での取引等に使用できる通貨が仮想通貨です。価格の変動があり、売買によって差益をキャピタルゲインとして得るのが主な投資手法です。
メリット
- 短期間で大きな利益を得られる可能性があります。
デメリット
- 値動きが激しく、変動の予測もつきづらいため、大きな損失が出る可能性があります。
- ハッキングによる紛失リスクがあります。
ソーシャルレンディング
投資家が仲介業者経由で事業者へ資金を貸付け、返済金利を利益として受け取るのがソーシャルレンディングです。仲介業者を介した個人間融資のような仕組みで、インカムゲインのみが得られる投資です。
メリット
- 株式投資などに比較して利回りが高いです。
デメリット
- 融資先の事業者が返済できない場合の貸し倒れリスクがあります。
不動産投資
一棟アパートなどの不動産を購入して家賃収入を得たり、購入した不動産を売却して差益を得たりすることで利益を出すことができるのが不動産投資です。
キャピタルゲイン・インカムゲインのどちらも得ることが可能です。
メリット
- 多くの不動産は、購入資金という名目でローンを借りることができます。
手元資金に対して何倍もの金額のローンを借りられる場合もあり、レバレッジ効果が高いです。 - インカムゲインとして家賃収入がある場合は、ローン返済に充当することで月々の返済負担を減らすことができます。
また、返済額を上回る家賃収入があれば、ローン返済を進めながら月々手元にお金を残すことも可能です。 - 実物資産のため、資産価値低下のリスクが小さく、インフレの影響も受けにくいです。
- 土地は経年によって劣化しないため、価値が一定的です。
- 再開発エリアなど、マーケット価格の上昇が見込めるエリアにおいては大きなキャピタルゲインを狙うことも可能です。
デメリット
- 相対取引のため流動性が低く、換金に時間がかかる場合があります。
- 空室が発生したり、賃料の滞納が発生したりするとインカムゲインが減少します。
- 建物内で居住者が亡くなるリスクや、火災・水災による災害リスクなどの外的要因による価値毀損の可能性があります。
- 他の投資商品に比べて、固定資産税や修繕費などの運用コストがかかります。
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…いかがでしたでしょうか。
投資商品によってそれぞれメリット・デメリットがありますが、不動産は、選択を間違えなければ比較的リスクコントロールがしやすい投資商品です。
適切なエリア選択ができれば、流動性が高く、満室経営でき、災害リスクも少ない物件を購入することは難しくありません。
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